読書感想 : 『自分を愛する力』

 

『自分を愛する力』 乙武洋匡 講談社 (2013/3/14)

本書は乙武さんの自伝です。テーマは自己肯定感。

本書はベストセラー『五体不満足』で有名な乙武洋匡さんの自伝です。

 

本書を読んでいると、手足のない身体でこうも幸せいっぱいに生きられるものなのかと唸らされます。私は昨年腕、肩を痛めて、数ヶ月間不自由な生活をしました。それだけでも私は、運動もできない、したいことも自由にできない、とけっこうなしょんぼり気分になっていたというのに・・・ 

 

著者は「自分を愛する力」「自分を受け入れる力」すなわち「自己肯定感」があったからこそ、障害を抱えながらも常に前向きに生き、健常者と同様に、あるいはそれ以上に、人生を謳歌することができていると自己を診断します。著者は本書を通して、自分のこれまでの人生を振り返りながら、幸せの秘訣は自己肯定感にあること、そして教育においては自己肯定感の涵養こそが大切であることを説いていきます。

乙武さんは”自己肯定感アスリート”です。

生きていく上で、自己肯定感が大切であることに異論はありません。著者の主張はその通りだと思いますし、著者は自己肯定感の大切さを伝えるこれ以上ないロールモデルだと思います。

 

その上で一つ本書を読んで感じたことがあります。純度100パーセントは才能だな、と。

 

自己肯定感は私も常々大切だと思っていますが、なかなか著者のようにはできません。どうしてこんなにダメなやつなのだろうと自分を卑下したりするのは、私の場合しょっちゅうです。ブログを定期更新しようと思いながら実行できず、自分の怠け者っぷりに悲しくなったり...

 

その点著者は違います。著者は言います。

 

 僕自身は自分を否定的に捉えたことは一度もないんですね。

 

著者は、自己肯定の姿勢を徹底しています。いわば”自己肯定感アスリート”です。

 

私はこの点で、ホリエモンさんに対してもつのと同じ印象を持ちました。

 

ホリエモンさんは、やりたいことがあるなら実行する、という考えをベースにして行動していると思います。おそらく多くの方はこうした考えに反対しないと思います。やりたいことをするのが一番でしょうから。ですがやりたいと思っても、結局やらずに終わったり、やっても中途半端でフェードアウトというのがよくあるケースではないでしょうか。ホリエモンさんは、やりたいことがあるならそれを実行するという考えへの忠実度が違う。純度100パーセント。やりたいと思ったら即実行、徹底的に実行です。一つエピソードをあげるなら、ホリエモンさんはメルマガを書いているようですが、ホリエモンさんは刑務所に収監される日の朝でもギリギリまでメルマガを書いていたと聞きます。このエピソードを知った時は驚愕しました。ホリエモンさんは”やりたいことをやるアスリート”です。

 

乙武さんも、ホリエモンさんもその道のアスリートです。

 

私は二人の姿勢を素晴らしいと思います。もし二人のようになれたら世界が変わって見えてくるのだろうとも思います。でも、わかっちゃいるけどそうした姿勢を徹底できない。徹底する手前で、なんやかんやと私は逡巡してしまう・・・

 

二人にその手の逡巡はありません。悟りを開いているように私には映ります。

 

自己肯定感の大切さの主張よりも、著者の自己肯定の姿勢の徹底ぶりが印象に残る。乙武さんのように突出した存在になる人は違う。読後にまず頭に浮かんできたのはこんなことでした。