読書感想 : 『金がないなら頭を使え 頭がないなら手を動かせ: 永江一石のITマーケティング日記2013-2015 ビジネス編』

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人気ブロガー永江さんのブログのまとめ本です。

人気ブロガー永江一石さんのブログの、ビジネス関連のエントリーがまとめられた本。

 

永江さんのブログは、どのエントリーを読んでも必ず読者を賢くしてくれる鉄板ブログ。役に立つ情報、思わぬ気づき、新たな考え方を毎回提供してくれます。永江さんはほぼ毎日ブログを更新しており、私も更新を楽しみにしている読者の一人です。あれだけ良質な内容のエントリーをその頻度で書き続ける永江さんの博識、着眼点の豊かさ、読ませる文章力、そうした諸々ひっくるめての情報発信力にはいつも感心させられています。

顧客視点が重要です。

本書の主張の核は、顧客視点の重要性です。平たく言えば、お客さんの声、マーケットの声に耳を傾けよう、ということです。

 

これだけいうと、ビジネスは顧客あってのものである以上そんなことは当たり前だし、同様の主張をしている類書はいくらでもある、と言われそうです。

 

確かにその通りなのですが、本書の主張はグサリとささる。ありきたりの主張の単なる焼き直しではありません。

 

著者の取り上げるビジネスの失敗と成功の具体例がいちいち興味深い。それらに著者独自の視点からのユニークな考察が加えられます。マーケティング、とくにwebマーケティングの最前線の現状を随時挟みながら、いま何を考えるべきかが具体的に提案されます。本書は、読者に膝を打たせながら顧客視点の重要性を説得的に訴えてきます。

 

そして本書のもつ説得力の最大の理由は、メディア露出のない永江さんが月間100万PVのブログを作り上げたという事実でしょう。本書のもとになったブログは、顧客視点の実践のお手本を示すために書かれているということです。本書は、口だけでなく実際に成果を出している人の言葉なのです。

 

私はお客さんのことを考えているつもりでしたが、まだまだ自分がしたいこと、自分ができることに固執し、お客さんがしてほしいことを第一に考えきれていない...    本書を読んで、顧客、マーケットの求めるものにもっと真摯に向き合っていこうと自分を見つめ直すきっかけをもらいました。

お買い得だと思います。

顧客視点の重要性が本書を通底する主張ではありますが、それ以外にもなるほどと思えることがいくつも書かれています。

 

私はとくにキャズム理論がらみのお話がとてもおもしろかった。テレビ、新聞・雑誌、ネットの各メディアの現状とそれぞれが現在果たしている役割が、とてもよくわかりました。昨今テレビ離れが進んでいると言われていますが、本書を読むと、テレビは残り続けると納得させられます。

 

本書は濃密な内容に加え結構なボリュームです。値段を考えるとびっくりするぐらいです。私はかなりお買い得だと思います。